[1]アルキメデスの「ユリイカ!」
ギリシャの数学者、科学者、発明家。紀元前287年、シシリー島シラ キュース生まれ。父親は天文学者。エジプトのアレキサンドリアに留学。 ユークリッドの弟子コノンに数学、物理学を学ぶ。帰国後、ヘノン王に 仕え、数学研究に専心、天才を発揮。不規則図形(球、楕円体など)の 表面積や体積の計算では既に「積分計算」に等しい方法を開拓。また、 円周率πを正確に決定したことでも有名。一方、実験による観測に基づ いて数学的な法則を導くという面では、現代の科学の方法に通じる先駆 的な存在。紀元前212年、ローマ軍の侵攻の際、砂に幾何学図形を描 いて研究中に、兵士に刺されて絶命。ローマ軍の将軍マルケリウスはこ の著明な人物の死を悼んで名誉ある葬儀を行い、遺族と和解。
あるとき、王は自分の王冠が本当に純金製かどうかをアルキメデスに尋 ねました。アルキメデスは丸1日考えましたがわかりませんでした。と ころが、浴場に出かけておふろに浸かったとき、お湯が溢れるのを見て はたとある考えが閃きました。王冠とそれと同じ重さの金と銀をそれぞ れ水槽に入れて溢れる水の量を計れば、王冠に混ぜ物が入っているどう かわかるのではないか、と考えたのです。王冠が純金であれば溢れる水 は金と同じになり、銀が混ざっていれば溢れる水はもっと多くなる訳で す。この考えを思いついたアルキメデスは喜びのあまり「eureka, eureka!」と叫び、着物を着るのも忘れて裸のまま家に飛んで帰った ということです。この出来事によって、「浮力の原理」すなわち「アル キメデスの原理」が発見されました。