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: VIII(ug97B) : 演習問題 : VI(ug97R)   目次

VII(ug97A)

  1. 体心立方格子からの回折で,その強度が規則的に0になるミラー指数$(h\ k\ l)$を示せ.【20点】
  2. 面心立方格子を持つ結晶に波長$\lambda$の電磁波をあてたところ,最も低角側に観測された回折線の角度が$\Theta $であった.この結晶の格子定数$a$を求めよ.(ヒント:立方格子において$(h\ k\ l)$のある面と,その隣接面との間の距離dの値は $\frac{1}{d^{2}} = \frac{(h^{2} + k^{2} + l^{2})}{a^{2}}$で与えられる.)【20点】
  3. 単位格子あたり質量$M$の原子を1個もつ,平均の格子間隔$a$の一次元の鎖を考える.最近接原子間にのみ力が働き,鎖方向の原子の変位$u_{n}$に対して,原子間の相互作用は次のポテンシャルエネルギーで記述できると仮定する.
    $\displaystyle U = {1 \over{2}}\sum_{n = 1}^{n = N}K(u_{n+1} - u_{n})^{2}$      

    $K$は力の定数であり, $u_{N+1} = u_{1}$とする.そのときの格子振動の分散を求め図示せよ.【20点】
  4. 自由電子モデルで,バンド内の縮退した電子の持つ1電子当たりの平均運動エネルギーを,フェルミエネルギー$E_{\rm F}$を用いて表せ.【20点】
  5. 物性物理学において,量子力学・統計力学の観点から諸君が最も興味深いと思っている現象を一つ挙げ,その機構を考察せよ.【20点】


Masashige Onoda 平成18年4月7日