筑波大学は、研究学園都市内の多くの国立や民間の研究機関と交流し、共同 研究、合同のコロキウムなどを盛んに行っています。物理学研究科と深く関 連する研究機関として、文部省高エネルギー物理学研究所(KEK)、通産省 工業技術院(電子技術総合研究所、産業技術融合領域研究所など)、無機材 質研究所、金属材料技術研究所、理化学研究所などの国立研究所があります。 また1993年度に始まった連携大学院方式により、日本原子力研究所、日本 電気基礎研究所、日本電気光エレクトロニクス研究所との間での研究交流が ますます活発になっています。
海外の研究機関との交流も盛んです。とくに、米国(フェルミ国立加速器研 究所、ブルックヘブン国立研究所)、欧州(欧州共同原子核研究所(CERN)、 フランスのガニール国立研究所、イタリアのレニャーロ国立原子核研究所、 デンマークのニールス・ボーア研究所)、中国(原子能研究所、近代物理学 研究所)、豪州(オーストラリア国立大学)との間で密接な共同研究が行わ れており、多数の大学院生が派遣されています。素粒子実験グループが米国、 イタリアのグループとの国際共同研究でトップ・クォークを発見したことは 最近の特筆すべき成果です。また宇宙創成直後に存在したと考えられている クォーク・グルオン・プラズマの検証をめざした米国、欧州の研究機関との 共同研究が原子核実験グループで進められています。