: 磁気共鳴
: スピンの運動,磁気共鳴
: スピンの運動,磁気共鳴
目次
電子または原子核のスピン
は
の角運動量に対し,
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(2.7.81) |
の磁気モーメントを伴う.これに外部磁場
がかかれば,
のトルクを生じ,
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(2.7.82) |
の運動方程式に従って運動する.磁場の方向を
方向にとると,
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(2.7.83) |
となるから,一般解として,
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(2.7.84) |
を得る.これは磁場方向を軸として,ベクトル
が角速度
で回転運動することを表している.これをラーモアの歳差運動という.このときの角速度は(2.7.4)式を(2.7.3)式に代入して,
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(2.7.85) |
となる.負号は
が正のとき,歳差運動は
の方向からみて時計周りになることを意味する.
は磁気角運動量比と呼ばれ,電子スピンの場合,
![$\displaystyle \gamma_{\rm e} = -{g\mu_{\rm B} \over{\hbar}} = -1.7588 \times 10^{11}\ [{\rm s^{-1}T^{-1}}],$](img280.png) |
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(2.7.86) |
である.
[T]のとき電子スピンの歳差運動の周波数
は,
[s
]
[GHz]である.プロトンの場合は,
[s
T
]なので,
[MHz T
]である.
Masashige Onoda
平成18年4月11日