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: VI(ug97R) : 演習問題 : IV(g95)   目次

V(ug96A)

  1. 金属の結晶形には面心立方や六方稠密が多い.その理由を述べよ.【10点】
  2. 面心立方格子の逆格子は体心立方格子であることを証明せよ.【15点】
  3. 体心立方格子からの回折で,その強度が規則的に0になるミラー指数$(h\ k\ l)$を示せ.【10点】
  4. 面心立方格子を持つ結晶に波長1Åの電磁波をあてたところ,低角側から2番目に観測された回折線の角度が $2\theta = 60^{\circ}$であった.この結晶の格子定数$a$を求めよ.(ヒント:立方格子において$(h\ k\ l)$のある面と,その隣接面との間の距離$d$の値は $\frac{1}{d^{2}} = \frac{(h^{2} + k^{2} + l^{2})}{a^{2}}$で与えられる.)【10点】
  5. 2種類の原子からなる1次元格子を考える.原子の質量を$M_{1}$$M_{2}$$M_{1} > M_{2}$),バネ定数を$K$,原子間距離を$\frac{a}{2}$,格子定数を$a$とおくとき, $k= \pm\frac{\pi}{a}$における振動の固有値$\omega$を求め,そこでの原子の振動の様子を調べよ.【10+10=20点】
  6. 1次元の自由電子の状態密度$N(\epsilon)$を,スピンの自由度を考慮に入れて求め,そのエネルギー依存性について述べよ.ただし,電子の質量を$m$,プランク定数を$\hbar$ $= \frac{h}{2\pi}$)とせよ.【10点】
  7. 自由電子モデルで,バンド内の縮退した電子の持つ1電子当たりの平均運動エネルギー$T$を,フェルミエネルギー $\epsilon_{\rm F}$を用いて表せ.【10点】
  8. 銀中の伝導電子を自由電子モデルで取り扱い,フェルミ波数$k_{\rm F}$,フェルミ速度$v_{\rm F}$,フェルミエネルギー $\epsilon_{\rm F}$を求めよ(単位も付けること).ただし銀の1cm$^{3}$あたりの電子数を $6\times10^{22}$個,電子の質量を $m = 9\times10^{-28}$g,プランク定数$\hbar$ $\hbar = 1\times10^{-27}$erg s( $1 {\rm J} = 10^{7} {\rm erg}$)とせよ.【5点 3=15点】


Masashige Onoda 平成18年4月7日