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: 磁束の量子化 : 基本的性質 : マイスナー効果   目次

臨界磁場

超伝導状態になっている金属を考えよう.温度を上げていって$T_{\rm c}$以上にすると,超伝導状態は壊れて,普通の抵抗のある状態(常伝導状態という)になるが,温度を$T_{\rm c}$より低く保っておいても,外から磁場をかけると,磁場がある強さになるとやはり常伝導状態に戻る.この超伝導状態が壊れる磁場を臨界磁場といい,$H_{\rm c}$と書く.$H_{\rm c}$は温度の関数であり,図7.6に示すように多くの超伝導体に対して放物線状になっている.ただし,この磁場による超伝導状態の破壊には主として二つのパターンがあり,それぞれ第1種第2種と呼ばれている.

図 7.6: 臨界磁場の温度変化
\includegraphics[width=0.7\textwidth, clip]{rinkaijiba.eps}
図 7.7: 磁束の量子化を確認した最初の実験結果
\includegraphics[width=0.7\textwidth, clip]{fig8.eps}
 


Masashige Onoda 平成18年4月7日