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: 走磁性細菌 : 磁性を利用する現代の科学 : 月の岩石の磁性から見た月面の状態   目次


生物体と磁性

生物の行動,特に鳥は夜間の渡りの際の方位を定めるのに磁気的なコンパスを利用しているのではないかということが1882年に指摘された.しかし,この問題は現在も研究が進行中であり,後述することにしよう.一方,1975年に土壌細菌を研究していたブラックモアは地球磁場を感じてそれを利用している細菌を偶然に発見した.以後,この細菌は走磁性細菌と呼ばれ,研究が始められた.以下,走磁性細菌と生物体内磁石の問題を簡単に紹介してみる.いずれにせよ,生物体に関する磁性研究はまだ始められたばかりであり,今後の研究を待つところが多い.



Masashige Onoda 平成18年4月11日