: アンペールの法則
: 電流と磁場
: 第9回演習問題
定常電流
上の電流素片

が,そのまわりの空間につくる静磁場はビオとサバールの法則(3.4.2)式によって与えられる.この静磁場がもう一つの定常電流
の電流素片

に作用する力は,アンペール力によって与えられる.
図3.10のような二本の平行な直線電流間の力を求める.直線電流
が,これから距離
にある平行な電流
上につくる磁場の強さは,
で与えられる.
が定常電流
の単位長さ当りに作用する力の大きさは,
を用いて,
 |
|
|
(3.5.13) |
となる.方向は紙面内にあって
に垂直である.向きは,
,
が同じ向きならば引力,反対向きならば斥力である.
(3.5.1)式の力はアンペアの定義に用いられている.真空中で距離1 [m]を隔てておかれた二つの同じ強さの平行な定常電流間に作用する力が,その1 [m]当り2
10
[N]であるとき,その電流の強さを1 [A]と定義する.すなわち,
Masashige Onoda
平成18年4月15日