: 第11回演習問題
: 電磁誘導
: 電磁誘導の法則
(4.1.1)式の法則は,(4.1.7)式の場合のように(, )の時間的変化によって誘導電場(, )が発生することのほかに,時間的に一定な磁場の中で導線回路を運動させたとき,その回路を切る磁束が変化し,それに伴ってその回路内に起電力が発生することも表している.
いま,磁束密度は時間的に変化せず()で表されるとしよう.この磁場の中でコイルを速度で動かす.微小時間の間におけるコイルの移動距離と方向とはで与えられる.この移動したコイルをで表す.このとき次の関係が成り立つ.
「コイル
を貫く磁束
」
= 「
を貫く磁束
」 + 「
と
とでつくられる立体の側面を貫く磁束
」
すなわち,の間における磁束の変化は,ととでつくられる立体の側面を貫く磁束によって与えられる.
したがって,側面全体を貫く磁束は,
となる.単位時間当りの磁束の変化は,
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(4.2.9) |
となる.(4.2.2)式を(4.1.1)式に代入することにより,コイル内に発生する起電力は,
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(4.2.10) |
と書ける.一方(4.1.3)式から,
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(4.2.11) |
であるので,(4.2.3)式と(4.2.4)式を組み合わせることにより,
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(4.2.12) |
を得る.(4.2.5)式で与えられる誘導電場の存在する導線内の1点に点電荷があると,これに働く力は,
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(4.2.13) |
となる.(4.2.6)式はローレンツ力にほかならない.これから(4.1.1)式の比例定数は1でなければならないことがわかる.
: 第11回演習問題
: 電磁誘導
: 電磁誘導の法則
Masashige Onoda
平成18年4月15日