: 電磁石の特性
: 磁気測定の原理
: 磁気測定の原理
目次
磁化あるいは帯磁率決定の最も一般的な方法は,位置変化に伴う力またはエネルギー変化の測定に基づく.磁場
中での個々の磁気モーメント
の配向エネルギーは,
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(2.7) |
で与えられるので,磁場による変化は,
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(2.8) |
となる.
磁場中の試料の単位質量当りのエネルギーを得るためには,試料全体にわたって個々の磁気モーメントの和をとった後で,磁場に関して積分する必要がある.すなわち,
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(2.9) |
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(2.10) |
となる.ただし
は
に対して独立であることを仮定した.
ファラデー法では,試料を磁場勾配
の値の大きい不均一磁場の中に置く.試料の
軸方向に働く単位質量当りの力は,(2.3)式から,
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(2.11) |
と書ける.したがってあらかじめ
を決定しておけば,
を測定することによって物質の磁化あるいは帯磁率を知ることができる.
本実験では,電子天秤を用いて
を測定する.図6にその概念図を示す.試料に
の力が働くと,電子天秤は
の力を発生させ試料の位置が変動しないように調整している.力の単位の関係は,
1 [g重] =

[dyn],
で与えられる.
が知れれば,磁化は,
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(2.12) |
で与えられる.
,
,
の単位は,それぞれCGS 系(emu 系;electro-magnetic-unit の略)である[G],[dyn],[G cm
]で扱われ,このとき得られる
または
の単位についてはどちらも[emu]とおけばよい.尚,電子天秤の受ける力が40 [g重]以上になると破損するので,注意して取り扱うようにする.
: 電磁石の特性
: 磁気測定の原理
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Masashige Onoda
平成18年4月7日