実験物理と計算機

3学期 第1回 戻る 次へ

参考書
Unix計算機を使った物理学実験」(新井/板倉)
7〜14ページ
第1章、コンピュータの使い方

1-1、Unixとは?

汎用のオペレーテイング・システム(OS

  1. 人間とコンピュータをインタフェース(仲立ち)
    コンピュータの諸機能の平易な操作を実現
  2. 国際標準
    何処のの国に行っても利用できる
  3. オープン/広いユーザ層
    ソフトウエアの進歩、充実、使い易さ
  4. ユーザ・フレンドリー
    馴染むと益々味がでる
  5. 共有財産
    たくさんのボランテイアが存在

Unixのもとでの情報環境

  1. 簡便さ、見通しのよさ
  2. 機能性、操作性の高さ
  3. オンライン・ヘルプ機能
  4. ユーザの自立を促し、支援
  5. インターネット社会と直結
  6. ユーザ同士がゆるやかな国際共同社会を形成
  7. ソフトウエアや情報の交換による自己変革

Unixを使うための心得

  1. はじめは少しバリアが高い
  2. とにかく、やって見よう!
  3. 面倒なことでも、楽しみながらやろう!

参考書

  1. 「人に聞けないUnixの使い方」
    アスキー出版編集局著(アスキー出版)

1-2、Unixの基本コマンド

ログイン関係

ログイン

  1. Unix計算機からは、telnetを利用して行なう。
    たとえば、
    %telnet icho.ipe.tsukuba.ac.jp
    としてアクセスする。ホスト計算機が応答したら、
    自分のユーザ名とパスワードを入力する。
  2. WindowsMacからは、Vterm などを利用して行なう。
    この場合、ホスト名、ユーザ名およびパスワード
    をまとめて入力する。

  3. 教育用計算機のホスト名は icho.ipe.tsukuba.ac.jp である。

ログアウト
%exit

ファイル関係

ディレクトリーの表記についての約束
  1. フルネーム: /home1/araii/Sim/MC
  2. 相対ネーム: ./Sim/MC
  3. 便利な省略記号
    ホームディレクトリー: ~
    ワーキングディレクトリー: .
    ペアレントディレクトリー: ..

ワーキングディレクトリー
  1. 表示
    %pwd

  2. 一覧
    • フルネーム:%ls /home1/araii/Sim/MC
    • 相対ネーム:%ls ./Sim/MC
    • ワーキングディレクトリー:%ls .
    • 詳細な表示:%ls -l /home1/araii/Sim/MC
    • その他 :%ls -a /home1/araii/Sim/MC

  3. 変更
    %cd ./Sim/MC
    %cd /home1/araii/Sim/MC
    %cd ..
    %cd ~

ファイル
  1. 表記についての約束
    • フルネーム: /home1/araii/Sim/MC/prog.c
    • 相対ネーム: ./Sim/MC/prog.c

  2. コピー
    %cp ./graph.f ./sin.f

  3. 移動
    %mv fort.1 func.d

  4. 削除
    %rm test.f

ディレクトリー
  1. 作成
    %mkdir Comp

  2. 削除
    %rmdir Comp

編集関係

viエディターまたはmuleエディターを利用する。
muleの方が一般的で便利である。

サヴァイヴァル・マニュアル -vi編-

  1. 起動
    1. ファイルsin.fを編集するとき
      %vi sin.f
    2. ファイルsin.fを見るだけのとき
      %view sin.f
  2. 終了
    Esc-key+Z+Z
    分からなくなったら、Esc-keyを押す!

  3. 動作モードとその切り替え
    1. 動作モード(2つ!
      • コマンド・モード
      • 挿入モード
      起動直後はコマンド・モード!
    2. モードの切り替え
      • コマンド・モードへ戻る:Esc-key
      • 挿入モードへ移る:iまたはa
      iはカーソルの前、aはカーソルの後へ挿入

  4. カーソルの移動(コマンド・モード)
    1. 1文字(左右)/1行(上下)
      h : 左移動
      j : 下移動
      k : 上移動
      l : 右移動
    2. n文字(左右)/n行(上下)
      nh : 左移動
      nj : 下移動
      nk : 上移動
      nl : 右移動
    3. ファイルの先頭から数えて第n行
      nG
    4. ファイルの最後の行
      G
    カーソルの移動は頻繁に使うので、是非マスターしましょう

  5. 編集の手順
    1. コマンド・モードに切替え(Esc-key
    2. カーソルの移動(h,j,kまたはl)
    3. 挿入モードに切替え(iまたはa)
    4. テキストの入力
    5. コマンド・モードに切替え(Esc-key

  6. 検索・置換(コマンド・モード)
    1. 検索
      • カーソル位置から先頭へ文字列"alpha"を検索
        :/alpha Return-Key
      • カーソル位置から末尾へ文字列"alpha"を検索
        :?alpha Return-Key
    2. 置換
      • テキスト中の全ての文字列"alpha"を"beta"に置換
        :%s/alpha/beta/g Return-Key

  7. カット・ペースト・取消(コマンド・モード)
    1. カット(削除)
      • カーソル以降のn文字をカット
        nx
      • カーソルのある行を1行をカット
        dd
      • カーソルのある行以降のn行をカット
        ndd
    2. ペースト(貼りつけ)
      • カーソルの直後にペースト
        p
      • カーソルの直前にペースト
        P
    3. 取消
      • 直前の操作の取消
        u
    カットした内容はバッファに保存され、任意の場所にペースト出来る。

  8. 保存(コマンド・モード)
    :w sin.f Return-Key
    または
    :w Return-Key
    ファイル名を指定すると、任意のファイルに保存出来る。

  9. 既存ファイルの読み込み/挿入(コマンド・モード)
    :r sin.f Return-Key
    カーソルのある行の直後に挿入される

  10. 保存して終了(コマンド・モード)
    :wq! Return-Key

  11. 強制終了(コマンド・モード)
    :q! Return-Key
    または
    Esc-key+Z+Z

  12. Unixのコマンド(コマンド・モード)
    :! {command}Return-Key
    たとえば、ファイル名一覧を見たいとき;
    :! ls Return-Key