物理学BII

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参考書
「電磁気学II」 13.磁場が電流におよぼす力 (57-79ページ)
「物理学の基礎[3]」 29 磁場 (157-161ページ)

13-1 環状電流が磁場から受ける力

磁束密度 B の磁場中の電流

  1. 直線電流 iが磁場から受ける力
    f = i × B
    f は単位長さあたりの力
  2. 電流素片 i dsが磁場から受ける力
    dF = i  ds × B
  3. 環状電流 c が磁場から受ける力
    F = ∫cdF
    ¶ 周回積分
OHP-1

一様な磁束密度 B の中のコイルの場合

  1. コイル
    • xy 平面内にある閉曲線
    • 電流 i
  2. 磁束密度
    • 法線成分(z成分) B
    • 平行成分(y成分) B//
  3. 素回路
    • 長方形 ABCD
      A(x,y,0), B(x+dx,y,0), C(x+dx,y+dy,0), D(x,y+dy,0)
    • 電流 i
  4. Bが素回路ABCDにおよぼす力
    • 方向は xy 平面内
    • 向かい合う辺に働く力が互いに打ち消しあう
    • 全体でゼロ
    • 偶力もゼロ
  5. B//が素回路ABCDにおよぼす力
    • z方向
    • 向かい合った辺に働く力は互いに上下反対方向
    • 全体でゼロ
    • 偶力を生じる
  6. 素回路ABCDに働く偶力のモーメント
    -y成分-
    dL = B// i dxdy
  7. 全偶力のモーメント -スカラー表現(y成分)-
    L = ∫dL = B// i ∫dxdy  = B// i S
  8. 環状電流の磁気モーメント
    m = i S ez
  9. 全偶力のモーメント -ベクトル表現-
    L = m × B
    ¶ 磁気モーメント× 磁束密度
OHP-2 OHP-3 OHP-4

13-2 電流素片の間に働く力

互いに平行な電流素片の場合

  1. 電流素片1 i1ds1
  2. 電流素片2 i2ds2
  3. 互いに平行 ds1 // ds2
  4. 力 -作用と反作用-
    • 1→2(作用)
    • 2→1(反作用)
    • 作用-反作用の法則が成り立つ
OHP-5

互いに平行でない場合

  1. 作用-反作用の法則が成り立たない(?!)
OHP-6

13-3 環状電流間に働く力

環状電流間に働く力

  1. ビオ-サバールの法則
  2. 作用-反作用の法則が成り立つ
OHP-7 OHP-8 OHP-9 OHP-10
電磁気学のためのベクトル入門10

宿題

提出フォーム

磁場から受ける力

次の設問に答えよ。
  1. 直線電流 i が磁場Bから受ける力 が単位長さあたり f = i× B[N/m] である。導線中の1つの電子(電荷-e[C]、 速度v[m/s])が受ける力が F = -e v×B[N] であることを示せ。
    ヒント:電子の密度をρ、導線の断面積 をSとすると、 i = -evSρ。単位 長さあたりの電子の個数は n = ρS。また、  F = f/n。
  2. ブラウン管の原理
    ヒント:百科辞典などで調べる。