(1) 常磁性
結晶格子点上のスピン磁気モーメントが空間的に乱雑な方向を向き,時間的にも動き回っている状態である.空間的には乱雑であるが,時間的に静止したものをスピングラスといい,合金において現れることもある.
(2) 強磁性(たとえば,Fe,Ni,Gd,CrOなど)
格子点のスピンが揃って同じ方向を向く.
(3) 反強磁性(たとえば,MnO,MnF,FeSなど)
格子点を2種類の副格子に分け,各副格子上のスピンが逆向きに向いて,自発磁化は現れない.
(4) フェリ磁性
大きさの異なったモーメントを持つ2種類以上の磁性原子が副格子点上で逆方向を向いて結合するもので,差し引きの自発磁気を生じる.