X線は,陰極のタングステンフィラメントを加熱することにより生じる熱電子を加速し,銅の対陰極に衝突させて発生させる.X線はCu K線(
[Å])が主であるが,その他にCu K
線(
[Å])とCu K
線(
[Å])も放出する.そこでCu K
線に対してはNiフィルターで遮断をし,Cu K
線に対してはCu K
線との放出比が知られているので,それをもとに回折パターンを解析しCu K
線のみの回折パターンを得る.
X線回折は
法により行う.この方法は細かい粉末状にした試料を付けたガラス板を
,回折されたX線の強度を測る計数管(NaIシンチレーター)を
で回転させて結晶回折を測定する方法である.粉末状の試料は微結晶の集まりであり,結晶の配向性が無い限り,それぞれの微結晶面はランダムな方向を向いていると考えられる.結晶面間隔
の面は,波長
のX線がその面に対してブラッグの反射条件
今回の測定では,について10 [deg]から70 [deg]の範囲を1 [deg min
]の速さで0.02 [deg]おきに計数管を回転させることで回折パターンを得る.
※X線回折装置は繊細な光路調整を行っているため,試料の取り付けには細心の注意を払うこと.
※YBaCu
O
,YBa
Cu
O
から各1名が
〜70 [deg]の測定を行い,それ以外の参加者は
〜45 [deg]の範囲で測定を行う.