: 第3回演習問題
: 静電ポテンシャル
: ベクトル積と回転
が途中の道筋に依存するかどうかを調べるためには,が(1.4.6)式の条件を満たしているかどうかを見ればよい.rot ()の成分を計算してみると,
となる.,成分に関しても同様に0となるので,
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(1.4.67) |
が得られる.
上式を満たしている静電場()は,一般にある関数()の勾配で表すことができる.すなわち,
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(1.4.68) |
とおける.なぜならば,
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(1.4.69) |
が成立するからである.たとえばrot grad ()の成分を計算してみると,
となる.この()を静電ポテンシャルまたは静電位という.(1.4.13)式の右辺の負の符号は,grad ()が()の値の増加方向を向くとした場合,()は()の減少方向を向くことによる.
静電場()が(1.1.11)式で与えられているときの,静電ポテンシャル()の具体的表現は,
となる.ここでは,,,を意味し,それらの変数で微分をとることを示す.(1.4.13)式と(1.4.15)式とを比較すれば,不定の定数を除いて,
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(1.4.71) |
となる.これを(1.4.1)式に代入すると,点電荷を点から点まで移動させるために外部からなす仕事の量は,
となる.
1 [C]の点電荷を運ぶのに1 [J]の仕事を要するとき,その二点間の電位差を1 [V]という.
1 [V] = 1 [J/C] = 1 [NmA
s
]
電場の単位は,
1 [NA
s
] = 1 [V/m]
となる.
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: ベクトル積と回転
Masashige Onoda
平成18年4月15日