図1.13に示すように,正電荷のまわりの空間には静電場()ができる.この電場の中で,正電荷をもつ点電荷を,点A()から,曲線に沿って点B()まで移動させようとすると,()から受ける力()に対して外から仕事をしなければならない.
曲線上の微小ベクトルをと書くと,点電荷をからまで移動させるのに必要な仕事の量は,
(1.4.56) |
ここで空間内に任意の曲線を考え,この曲線上の電場の曲線曲線に沿う方向の成分の和を考えよう.
図1.14のように曲線を微小線分に分割し,その曲線上のにおける微小ベクトルをとし,その点における電場を()とおく.そして,(1.4.57) |
次節では,この線積分の値と道筋の関係を明らかにするために,ストークスの定理について説明しよう.